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  • 執筆者の写真Ayako

Reborn 〜夜の海で〜


出発にあたって建てた今回のハワイ島の旅のテーマは一言で表せば “恐れを手放し、自分を赦す”だった。


ハワイ島は元々余り得意な所ではない。むき出しで生々しい感じ、荒々しい激しさ。この島ではいつも強く踏ん張っていなくてはいけないような気がしていた。

今回の1週間の滞在先はKealakekua bay. イルカと泳げるスポットとして知られている。ハワイ王族が弔われている場所でもあるそうで、独特の雰囲気のある場所だ。


その晩、女性だけで夜の海に裸で入りに行こう、という話が出た。海は大好き、裸で泳ぐのも大好きだけれど、夜の海はなんとなく怖くてこれまで入ったことはなかった。人生初の体験だ。絶対行きたい、と思った。行き先のビーチを聞いた時鳥肌がたった。5年前、亡き夫と訪れた場所だったから。当時、脳のガンが進行し、日々意識が衰えて行く彼とこれが最後の旅行になるとわかっていて、訪れる先々、一瞬毎が眩しくて、彼も私もその眩しさを胸に刻もうと必死に楽しもうとしていた。その半年後、彼は今生での肉体を離れた。あのビーチ、あの日あそこに彼はいた。今晩私は行くしかない。


ゲートのしまったビーチにこっそりたどりついた私たち10人はそれぞれが海と対話し、入ってもいいですか?と了解をとった。そよぐ風が温かい。海が優しく歓迎してくれているように感じた。纏っていた服をとり、足場を確かめつつ水に足をつける。柔らかい。その安心感が嬉しくて、そこから一歩一歩ゆっくり進み、しゃがんで波に身を任す。少しも怖くない。波が私たちの体を包み込み、揺らし、何かを流しとって行く。肌から鱗がハラハラと剥がれ落ちるような感覚。同じ波に身を任せ、私たちは不思議な一体感に包まれて、とても幸福だった。波間に浮かぶ私たちの白い体のシルエット。空からキラキラ降ってきそうなほどの星。その瞬間感じたデジャヴ。昔、私これと同じ風景を見た。皆んなとここにいた。神々しい美しさと不思議な懐かしさに胸が喜びで一杯になる。そして受け取ったメッセージが、”reborn” 新生。 5年経ってようやく今、私は自分を赦すことができる。新しい自分として生きることができる。おめでとう。ありがとう。


そして今、またもう一層深い自分の闇との対話が始まった。闇は怖いけれど、そこに向き合うことにワクワクもしている。悲しみは喜びに。怒りは愛に変えていけると信じています。今日、私は人生の new chapter を生き始めた。with Aloha

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